すわん君禁煙一声運動ポスター
会員各位 一般社団法人日本循環器学会 禁煙推進部会 部会長 「毎月22日は“禁煙の日”-スワンスワン(吸わん吸わん)で禁煙を!-」 勤務施設における患者への禁煙一声運動のご依頼 謹啓 皆様におかれましては、ますますご健勝のことと、お慶び申し上げます。 さて、ご存知のように、喫煙は循環器疾患の重要な危険因子の一つであり、我が国の非感染性疾患及び障害による成人死亡においては、高血圧にも勝る最大の決定因子となっています。また、喫煙は様々な疾病を引き起こす危険因子の中でも、確実に取り除くことが可能という点で特徴的でもあります。 日本循環器学会は循環器医療の専門家集団として、禁煙、受動喫煙防止活動を自らの足元から積極的に推進し、さらにその重要性を社会に発信するとして、2002年に「禁煙宣言」を行いました。また2013年には10年間の活動内容とその成果を再確認し、我々循環器医療に携わる者の共通する願いである循環器疾患の予防とその予後の改善を目的に、再度、禁煙及び受動喫煙防止・防煙の重要性を認識し、タバコのない社会を目指して禁煙推進活動に取り組むことを宣言しました。 当会を中心に始まった26の医科歯科系学会(2018年3月現在)が参加する禁煙推進学術ネットワークでは、「毎月22日は“禁煙の日”。スワンスワン(吸わん吸わん)で禁煙を!」をスローガンに、毎月22日を「禁煙の日」と制定し活動をしています。世界保健機関(WHO)による世界禁煙デーは毎年5月31日ですが、1年に1日の特別な日だけでなく、もう少し身近に、毎月22日に喫煙の害と禁煙の大切さを知り、実際に行動してほしいと考えられたものであり、多くの企業や自治体に導入されつつあります。 つきましては、各会員のご所属施設・診療科においても「毎月22日は“禁煙の日”」と定めていただき、喫煙する患者さんに禁煙を促す一声運動を行っていただきたくお願い申し上げます。全ての喫煙者に禁煙を促すことが、喫煙関連疾患の一次予防・二次予防の観点から大変重要です。また、医療従事者からの一声は、患者にとっては大きな説得力があります。 がん対策推進基本計画や健康日本21第二次では、「たばこを止めたい」すべての喫煙者が禁煙できることを想定し、平成34年までに成人喫煙率12%という目標が設定されました。また、当会においても平成28年制定の「脳卒中と循環器病克服5カ年計画」において、「禁煙希望者の禁煙取り組率を100%とし、喫煙率を平成27年の19%から15%へ計画期間中の5年間で2割低下させる。」ことに取り組んでいます。しかし、平成22年以降は男性喫煙率の低下傾向の停滞がみられ、この目標達成には、我々医療従事者から喫煙者に対する持続的な働きかけが益々重要になってきています(図2)。 つきましては、新禁煙宣言の目標にもある「患者や一般市民に対して喫煙や受動喫煙による健康被害についての情報を発信し、認識を深めてもらうと共に、あらゆる機会を活用して禁煙を呼びかける。」の意義をあらためて考えていただき、各先生方におかれましては喫煙患者に対して積極的な禁煙勧奨を行っていただければ幸いに存じます。 またご所属施設で禁煙外来が未設置の場合には、今一度ご検討いただき、ぜひ禁煙外来を設置頂ければ幸いです。 何卒、宜しくお願い申し上げます。 謹白 |